キューバで家畜用トラック『カミオン』に乗った
台風やばかったです。
家はテレビとWi-Fiがだめになっただけですみましたが、停電になるマンションや家もあったり、近所の公園の木は吹っ飛び、近くの路面電車の駅も吹っ飛んでました。笑
まあ、「こんだけ被害食らいました~」みたいな話はニュースでいっぱい見ると思うので、これくらいにします。
キューバに行ったときの話。
キューバは、かつてアメリカと長い間国交を断絶していた影響があって、何百年も前の西洋の世界にタイムスリップしたような国になっています。
クラッシックカーなども普通に走っています。
そんなキューバでやりたかったことが、
- 夜行列車に乗ること
- カミオンに乗ること
の二つ。
首都ハバナから夜行列車でサンタクララ、そこからカミオンでトリニダーという町へ行けたので、最終的にはどちらにも乗ることができました。
今日はカミオンの乗った話をしようと思います。
カミオンとは何ぞやという話ですね。
「カミオン」をWindowsに変換させると「神音」と出てきましたが、そんないいものじゃないです。笑
こんな感じのトラックです。
一言で説明すると、
『家畜用のトラックを改造したバス』
になります。
バスなんです。
冷房もシートベルトも背もたれも次止まりますボタンもありませんが、バスなんです。
めっちゃ面白そうだったので、乗ってきました。
夜行列車でサンタクララに夜明け前にに着き、仮眠。
朝日が出てきたので、動き出す。
ここで、問題点。
「動き出す」と言ったものの、「どこに」動き出せば良いのか全く分からない。笑
ガイドブックにも載ってないし、ネットを漁りまくっても、「この町なら乗れるかも」という情報しかない。
そもそも観光する場所ではないので、観光客は自分しかいない。
圧倒的ぼっち。
「『ぼっち』とは、このことを言う」という状況。
どうしよう。
とりあえず、聞くか。
その辺のおっさんや兄ちゃんに、「カミオン」と聞いてみる。
キューバは英語が全く通じないので、スペイン語でいろいろ説明するが、全然わからん。笑
わからなくて困っていると、一人の兄ちゃんが案内してくれた。
この兄ちゃん、ド平日の真昼間にウイスキーをポケットに入れて何してるねんと初めの方は思っていたが、めちゃめちゃいいやつだった。
まず、カミオン乗り場へ行って、自分が行きたいトラックの時刻を聞いてくれた。
数時間後まで待たないといけないらしい。
すると、一旦町まで戻って朝食を一緒に食べてくれた。
コーヒーと、くっそ甘いケーキ。
その後、いろいろと町を案内してくれた。
途中でアイスもおごってくれた。
マジでいいやつだった。
最後にカミオン乗り場まで案内してくれた時、お礼に日本から持って行ったチョコレートをあげた。
ありがとう!
さて、いよいよカミオンへ乗車。
ちなみに運賃はクッソ安い。
普通の観光バスなら3000円くらいかかるが、これだと150円くらいしかかからなかった。笑
中の様子。
・窓無し
・背もたれ無し
・エアコンなし
・車内アナウンス無し
・「次、止まります」ボタンなし
逆に「何があるねん」となるが、車内にあるのは
・木のベンチ
・手すり
だけである。
もちろん観光客は私だけ。
でも、冒険している感じはめっちゃあるので、おもしろいですよ。
モロッコでもドナドナな感じで貨物車に乗りましたが、こっちの方がドナドナ感あります。
モロッコの秘境、「イミルシル」へ読モとデートしてきた - CARPE DIEM
エアコンはないですが、風が入ってくるのでそこまで暑くないです。
ただ、ケツはめっちゃ痛い。笑
トラックの中で揺られること4時間、無事に目的地に着くことができた。
(途中で1回乗り換えました)
こういったトラックがあるのは、かつてアメリカと国交を断絶していた影響が大いにあるのだと思います。
今は一応国交は回復していますが、それでも国交はないに等しい状況でした。
そのため、「コカ・コーラ」を見ることはほとんどなかったです。
私は興味本位で乗りましたが、現地の人は毎回これに乗るしかないと考えると、非常に不便だと思います。
実はキューバの通貨は、「現地の人用」と「観光客用」とで分かれていて、価値が大きく異なります。(20~30倍)
そのため、現地の人が行く店と、観光客が行く店は、なんとなく分かれています。
場合によっては、観光客用の通貨を受け付けていない店もあります。
なぜ通貨が分かれているのかというと、それはおそらく『観光でお金を落とさせるため』。
いや、『観光でしかお金を落とせないから』だろう。
キューバの地元の人たちの生活水準は、かなり低かった。
「キューバと言えば…!」と言っても、出てくるのは
・葉巻
ぐらいしかなく、有名な料理や産業はない。
(私の経験上だが、料理の文化が根付いている国は、国として発展していることが多い)
そうなると、観光でしかお金を落とせないだろう。
しかし、観光でお金を稼いでいる人はそう多くはない。
そうなると、この国の生活水準が上がるのはまだまだ先になるだろう。
アメリカとの国交も実質ないのと同じだし。
そんなことを考えた、家畜トラック旅でした。
もし、これを読んでカミオンに乗ってみようと思った方は、とりあえずサンタクララへ行きましょう。
そこからは、現地のおっさんか兄ちゃんに頼りましょう。
情報が全然ないので。笑
(たぶん)何とかなります。